性感染症
目次
・性感染症とは
・クラミジア
・トリコモナス
・性病ヘルペス
・HIV
・梅毒
・淋病
・アメーバ赤痢
・肝炎
性感染症とは
✅性感染症(STD)とは
・性行為のほか、オーラルセックスでも感染する病気です。
・性器だけでなく、目・口・喉の粘膜にも炎症を起こすことがあります
✅注意すべきポイント
・無症状のケースが多いため、定期的な検査をおすすめします
・排尿時の痛みなど違和感があれば、恥ずかしがらずに早めに専門医を受診してください
✅治療とパートナーへの影響
・薬物療法などで比較的早く症状は改善しますが、途中でやめず完治まで治療を続けることが大切です。
・パートナーへ感染すると、不妊症や流産・早産、赤ちゃんへの感染リスクが生じます。そのため2人の同時受診。治療が必要です。
・感染症を知りながら相手に移した場合も、傷害罪で告訴される可能性もあります。
自分と大切なパートナーを守るためにも、はやめの検査と適切な治療を心がけましょう
クラミジア
クラミジアは、日本で最も感染者が多い性感染症のひとつです。
「自分は大丈夫」と思っていても、実は感染しているケースが少なくありません。
無症状でも放置は絶対NG!早期検査・治療が大切です。
✅クラミジアの基本情報
・感染経路:主に性交渉(オーラルセックスを含む)
・潜伏期間:1~3週間程度
・症状:排尿時の軽い痛み、尿道からのさらさらした膿、尿道のかゆみ・違和感
・注意点:男性でも約半数は無症状です
✅放置すると?
症状がないからと放置すると、精巣上体炎(腫れや激痛)を引き起こし、男性不妊の原因になることがあります。また、大切なパートナーへ感染を広げてしまうリスクもあります。
| 工程 | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| 1.検査 | 尿検査(PCR法) | 痛みのない尿検査です。来院1時間前は尿を控えてご来院ください |
|
2.治療 |
抗生剤の内服 |
基本的に1回(または数日)の内服で治療可能です |
|
3.再検査 |
完治の確認 | 内服を終えてから約2週間後以降で菌が消えたか再検査をします |
✅パートナーも治療が必要?
必要です。パートナーと一緒に治療を受けないと、お互いに感染させ合う「ピンポン感染」を繰り返します。必ず同時に検査・治療を行いましょう。
トリコモナス
トリコモナスは「トリコモナス原虫」という微小な原虫が尿道などに寄生することで起こる感染症です。クラミジア等に比べて見落とされがちですが、適切に治療すればしっかり治る病気です。
✅トリコモナスの基本情報
・感染経路:性交渉(まれに下着やタオル、浴槽を介した感染の可能性も指摘されています)
・潜伏期間:10日前後~1か月程度
・症状:排尿時のむずがゆさ、軽度の痛み、さらさらした透明~白い膿
・注意点:男性の8~9割以上はほぼ無症状
「症状がないから大丈夫」は危険!
男性は症状が出にくいため、気付かないうちにパートナーへ感染させてしまうリスクが高くなります。女性が感染すると、強いかゆみや泡状の悪臭を伴うおりものまど、つらい症状を引き起こします。放置すると前立腺炎や精巣上体炎に発展することもあります。
| 工程 | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| 1.検査 | 尿検査 | 痛みのない尿検査です。来院1時間前は尿を控えてご来院ください |
|
2.治療 |
抗原虫薬の服用 | 指定された期間内服 |
|
3.再検査 |
完治の確認 | 薬を飲み終えた後、原虫が完全に消えたか確認の再検査 |
✅よくある質問
・パートナーの治療も必要?
A:必須です。片方だけ治療しても、性交渉で再び感染し合う「ピンポン感染」をおこします。症状の有無にかかわらず、必ずお2人同時に検査・治療を受けてください
・市販薬や自然治癒で治る?
A:市販薬では治りません。また、自然治癒も期待できないため、医療機関で支持された治療を行う必要があります。
性病ヘルペス
性器ヘルペスは「単純ヘルペス」に感染することで、性器やその周辺に水ぶくれやしみるような痛みが現れる病気です。一度感染するとウイルスが体内に残るため再発することがありますが、お薬で症状を速やかに抑え、再発頻度を減らす治療が可能です。
✅性器ヘルペスの基本情報
・感染経路:性交渉(オーラルセックス、皮膚や粘膜の直接接触を含む)
・潜伏期間:初めての感染の場合、2日~2週間程度
・症状:痛みを伴う水ぶくれや赤み、かゆみ、潰瘍(皮膚がめくれた状態)、股の付け根(リンパ節)の腫れや発熱
・注意点:症状が出てない時期でも、皮膚から微量のウイルスが排出され感染させることがあります。
妊娠中に感染すると出産時に母子感染することもある
✅「初めての発症」と「再発」の違い
・初感染:激しい痛みや高熱が出ることがあり、歩くのがつらいほど悪化することもあります
・再発:疲れやストレス、風邪などで免疫力が落ちたときに起こります。初感染より症状は軽いことが多いですが、みずぶくれや違和感が繰り返し現れます
✅よくある質問
・完全に治す(ウイルスを消す)ことはできる?
A:現在の医療ではウイルス自体を完全に体から除去することはできません。しかし、早期にお薬を飲めば症状を短期間で和らげることができ、再発を予防・コントロールする治療も確立されています。
・みずぶくれがあるときは性交渉してもよい?
A:症状がある期間は感染力が非常に強いため、性交渉は控えてください。コンドームでも完全に防ぎきれない場所があるため、症状が落ち着くまで休養が必要です。
HIV(エイズ)
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、免疫細胞を破壊していくウイルスです。かつては「命に関わる病気」というイメージが強くありましたが、現在は医療の進歩により、1日1回の投薬管理で感染前と変わらない日常生活を送ることが可能になっています。しかし、治療をせずに放置すれば最終的に「エイズ(AIDS:後天性免疫不全症候群)」を発症し、死に至る非常に重篤な病気です。
正しく知ることで恐怖をやわらげ、早めの検査と対応を行うことが何より大切です。
✅HIVの基本情報
・感染経路:主に性交渉(粘膜や体液を通じた接触)。日常ぼ接触(握手、入浴、回し飲みなど)では感染しません
・潜伏期間:感染から数週間~数か月で初期症状が出ることがあります。(無症状のまま経過することもあり)
・症状:発熱、のどの痛み、だるさ、筋肉痛、発疹(風邪やインフルエンザに似ています)
・注意点:初期症状は数日から数週間で自然に消えるため、検査を受けないと見過ごされやすいのが特徴です
✅早期発見・早期治療が重要な理由
放置すると何年もかけて免疫力が低下し、「エイズ(AIDS:後天性免疫不全症候群)」を発症します。しかし、エイズ発症前にHIV感染を発見できれば、お薬でウイルスの増殖を限りなくゼロに近い状態まで抑え込めます。
さらに、治療によって血液中のウイルス量が検出限界以下になれば、性交渉によって他人に感染させるリスクも実質ゼロになります。
梅毒
梅毒は「梅毒トレポネーマ」という細菌が原因で引き起こされる性感染症です。近年、若年層を中心に感染者が急増しています。「勝手に症状が消える時期がある」ため治ったと勘違いしやすいですが、放置すると体内で確実に進行します。
✅梅毒の基本情報
・感染経路:主に性交渉(粘膜や皮膚の小さな傷口から接触感染)
・潜伏期間:3~6週間程度
・症状:陰部や口の痛みのないしこり・潰瘍・全身(手足の裏など)の赤いブツブツ
・注意点:放置すると数年後に脳や心臓に重大な障害を引き起こす可能性があります
「症状が消える」と放置するのは危険!
梅毒の症状「しこりやぶつぶつ」は、放置していても一時的に自然と消えてしまいます。しかし、菌が体から消えたわけではありません。早期発見できれば「抗生剤」でしっかり完治できる病気ですので、放置せず早めに受診することが重要です。
✅よくある質問
・痛みがない「しこり」があるだけですが受診すべき?
A:受診が必要。梅毒の初期症状は「痛まない」のが大きな特徴です。「痛む内から大丈夫」と放置するのが最も危険ですので、気付いた時点ですぐにご相談ください
・パートナーの治療も必要?
A:必須です。片方だけ治療しても、性交渉で再び感染し合う「ピンポン感染」を起こします。症状の有無にかかわらず、必ずお2人同時に検査・治療を行ってください。
淋病
淋病は、「淋菌」という細菌が尿道などに感染することで起こる代表的な性感染症です。感染力が非常に強く、男性の場合は排尿時に激しい痛みを伴うことが多いのが特徴です。
✅淋病の基本情報
・感染経路:主に性交渉(オーラルセックスを含む)
・潜伏期間:2~7日程度(クラミジアに比べて発症が早いです)
・症状:排尿時の強い痛み、尿道からのドロッとした黄色~黄緑色の膿、尿道の強いかゆみ・熱感
・注意点:咽頭(のど)に感染した場合は、ほぼ無症状のまま経過します
痛みを我慢して放置するのは危険!
症状を放置すると、菌が奥へ進行して精巣上体炎(激しい腫れ・高熱)を引き起こし、男性不妊の原因になります。また最近は「薬が効きにくい耐性菌」が増えているため、自己判断せず医療機関で適切な治療を受けることが不可欠です。






















