風疹・麻疹抗体検査
風疹とは?
風疹とは、風疹ウイルスによって引き起こされる急性の発疹性感染症です。俗に(三日はしか)と呼ばれることもあります。
風疹に対する免疫が不十分な妊娠20週ごろまでの妊婦が風疹ウイルスに感染すると、胎児が難聴、先天性心疾患、白内障、精神運動発達遅延などを伴う先天性風疹症候群の子どもが生まれてくる可能性が高くなります。そのため、感染者が発生した場合には、妊婦への感染防止対策(飛沫感染および接触感染予防)が必要になります。
予防にはワクチンの接種が有効のため、妊娠可能年齢の女性または妊娠を計画している女性は、あらかじめ風疹抗体検査を受け、十分な抗体がついていない場合は、(妊娠の2カ月前までに)予防接種を受けることを推奨します。また、女性だけではなく男性(特に妊娠予定女性のパートナー)や家族もワクチン接種を行い、風疹を流行させないことが重要です。
風疹ウイルスは、患者に触れること(接触感染)や、患者の咳やくしゃみなどに含まれる飛沫を吸い込むことで感染(飛沫感染)します。主な症状は、発熱と同時に淡い発疹が全身に出現し、頚部を中心にリンパ節腫脹が見られます。不顕性感染(感染しても症状が出ない)で終わる場合から、重篤な合併症まで幅広く、特に成人で発症した場合、高熱や発疹が長く続いたり、関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。
風疹抗体検査を受けるには?
風疹抗体検査は、血液を採取して行います。公費の風疹抗体検査を受けられる対象者に当てはまる方は、無料で検査を受けられます。
国分寺市内に住民登録があり、⑴妊娠を予定または希望している方 ⑵⑴の同居者 ⑶妊婦の同居者
▷国分寺市の『大人の風疹対策事業』で、無料で検査が受けられます。さらに詳細な対象者の要件、検査の流れなどは、国分寺市のホームページをご確認ください。
▶国分寺市ホームページ 生まれてくる赤ちゃんのための大人の風疹対策事業
国分寺以外にお住いの方は、お住いの各自治体にお問合せ下さい。
昭和37年度~昭和53年度生まれの男性の方
▷国の『風疹の追加的対策』という事業で、お住まいの市区町村から送られたクーポン券を使って、2024年度まで、風しん抗体検査と予防接種を原則無料で受けることができます。まだ受けていない方は、ぜひこの機会に抗体検査を受けましょう。
※クーポン券について、使い方がわからない、クーポン券をなくされた方は、お住いの市区町村にお問い合わせください。
この年代の男性の皆様には、過去に公的に予防接種が行われていないため、自分が風しんにかかり、家族や周囲の人たちに広げてしまうおそれがあります。
この年代の男性の皆様がこれから抗体検査を受け、必要な予防接種を受けると、免疫を持っている人が増え、風しんの流行はなくなると言われています。あなた自身と、これから生まれてくる世代の子どもを守るために、クーポン券を使って風しん抗体検査と予防接種をお受けください!!
▶国分寺市ホームページ 成人男性の風疹抗体検査・定期予防接種(国の追加的対策)
上記に当てはまらない方
▷自費(5,500円)で検査を受けられます。予約をしてご来院下さい。検査方法は、EIA法というもので、8未満の場合、予防接種が必要となります。検査の結果は約1週間で出ます。
麻疹とは?
麻疹とは、麻疹ウイルスに感染することによって引き起こされる病気です。一般的に「はしか」と呼ばれます。
風疹とは異なり、妊娠中に麻疹に感染しても胎児に先天奇形を生じる確率は低いですが、妊婦が感染すると妊婦自身も脳炎などに重症化し、流早産しやすくなります。抗体のない母親から生まれた新生児が1、2歳までに感染すると重症化することが多いです。
麻疹ウイルスはとても感染力が強いのが特徴です。感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染します。免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。
感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風のような症状が現れます。2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。
麻疹抗体検査を受けるには?
自費(5,500円)で検査を受けられます。予約をしてご来院ください。検査方法は、EIA法というもので、16未満の場合、予防接種が必要となります。検査の結果は約1週間で出ます。
抗体検査結果について
以下の方は、十分な抗体があります。
風疹 HI法 | 32倍以上 |
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風疹 EIA法 | 8.0以上 |
麻疹 EIA法 | 16.0以上 |
上記値に満たない方は、予防接種を受ける必要があります。詳しくは麻疹・風疹ワクチンをご覧ください。